地熱発電
Geothermal Power
応用地質(株)との強力な連携によるリスクマネジメント
日本は環太平洋火山帯に位置する世界有数の地熱資源国であり、アメリカ(3,900万kW)、インドネシア(2,700万kW)に次いで世界第3位(2,300万kW)の地熱資源量があります。近年、国立・国定公園内に新設する建築物高さの規制撤廃や掘削対象範囲の拡大などの規制緩和や、政府・関係機関の補助政策もあって、国内における地熱発電の導入量拡大が進んでいます。
一方、地熱発電開発には、開発期間の長さや地熱資源の将来的な減衰など、様々なリスクがある事も事実です。イー・アール・エスは親会社の応用地質との強力な連携によって、地下の貯留構造や熱水流動の推定といった地熱資源開発調査の実施や開発中案件の開発プロセスの妥当性に関する評価レポート、建屋やタービン設備等を含む完成施設の評価レポートを作成しています。
我が国初の地熱発電所・松川地熱発電所(出典:経済産業省資源エネルギー庁)
地熱発電開発支援
開発時点における最大のリスクは、地熱資源の量と持続性です。地熱資源・システムのあり様を示す三要素として①水源、②入れ物(やかん)、③マグマ等の地下熱源があり、その推定には地下構造の詳細な調査が必要です。地熱発電開発は、地表調査(地質踏査、物理探査、地化学調査)、坑井掘削調査、生産井掘削、発電所建設というようなプロセスで開発を進めることになります。イー・アール・エスは、全プロセスで極めて豊富な実績を有する応用地質と連携し、適切なプロセスで開発を進めるとともに事業全体のリスクを適切に評価します。
地熱発電施設評価
地熱発電施設は、地下に直結する生産井・還元井やタービンなどの発電設備、冷却塔などから構成されるシステムです。また、地熱資源のある地域は自然が豊かな地域が多く、環境や自然災害のリスクにも配慮する必要があります。イー・アール・エスは、これまでの数々の再生可能エネルギー施設の評価で培った経験を活かし、地熱発電施設全体のテクニカルレポートも手掛けています。
地熱発電施設テクニカルレポートの構成例
- 1. サイト評価及び関連法規・許認可の検証
- 2. 発電電力量評価
- 3. 地熱源泉能力評価・既往調査結果レビュー
- 4. 主要設備技術仕様評価
- 5. 維持管理・修繕更新計画の評価及びレビュー
(維持管理・修繕更新費用の算出) - 6. 性能劣化・環境変化、撤去等に関する評価及びレビュー